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ソー・エルメス 最高峰のたたかい

2024年 3月15日(金)〜 17日(日)

障害飛越競技の国際馬術大会ソー・エルメスが3月15日から3日間にわたり、パリのグラン・パレ・エフェメールにて開催されます。“ソー”はフランス語で、“ジャンプ”。最高峰の大会として、馬術の世界が繰り広げられる、躍動と感動にみちたスポーツの祭典です。少しの知識があれば、楽しみ方もわかるソー・エルメスの見どころを、5つのトピックでご紹介します。

2024 ソー・エルメス2024 ソー・エルメス

2024 ソー・エルメス2024 ソー・エルメス

かつてパリの中心部で行われていた馬術競技を呼び戻し、馬を身近に感じ、パリの街と共に記憶に残るような国際大会として実現したのがソー・エルメスです。

飛越力を競う

障害は、大きく分けると、バーが1列だけの高さのある垂直障害と、バーが2列つらなる幅のあるオクサー障害の2種類があります。70×30mの馬場に設けられる障害物の間隔は、当日のコースデザインにより異なりますが、その全容が明らかになるのは、なんと競技スタートの15分前。ライダーはその15分の間に、コースどりを見極め、プランニングを行います。

競い合うのは、ジャンプの高さはもちろん、スピード、歩幅などの総合的な点数で。加えて、5.5歩といった厄介な障害の踏み切り位置、馬にとって挑発的なトリックをしかけたりと人馬ともにメンタルの成熟が勝負の鍵を握ります。ソー・エルメスは、フランス馬術連盟と国際馬術連盟が認定する最高レベルCSI 5*(ファイブスター)の大会で、高さ160cmのバーが多く並びます。このレベルの大会はまだ日本では開催されたことがなく、人の背丈ほどのバーを跳び越え、想像を上回る速さでコースを駆け巡る躍動感と迫力は、最高峰の国際大会ならではです。馬の呼吸も聞こえてくるんですよ。

©️ Christophe Tanière

チームワーク

ソー・エルメスを彩るのは、ライダーと馬だけではありません。そのライダーをサポートするトレーナー、馬の世話を行うグルーム、鞍職人、獣医師や馬の蹄に蹄鉄を打つ装蹄師といったメンバーが一丸となって勝負に挑みます。そのたたかいの場をつくりあげるのは、最高の舞台をつくる演出家であるコースデザイナー。障害製作チーム、赤外線でスタートからゴールのタイムまでを計る電飾技術方とともに、決戦の馬場を整えます。コースには、馬の肢に負担をかけないよう特注の馬場砂が敷かれます。第1走者から最終走者までフェアに競技を行えるようグラウンドコンディションを一定に保つ役割も果たしているのです。

競技開始の15分前に、ライダーたちには“コースを歩く”時間が与えられます。コース設計者が考えたルートを歩き、各障害間の距離を見定め、どうアプローチするかを決めるのです。

2019 ソー・エルメスのコースプラン

パートナーライダー

世界のトップライダーが集うソー・エルメス。今大会に参加する、エルメスのパートナーライダーをご紹介します。

2016年よりエルメスのパートナーライダー。最新の障害鞍《フォーブル》を鞍職人とともに開発。

2011年よりエルメスのパートナーライダー。馬術一家に生まれる。障害鞍《エルメス・カヴァル》の開発にはテクニカル・アドバイザーとして参加。

2021年よりエルメスのパートナーライダー。折り紙つきの実力で、ワールドカップファイナルでは3度の優勝を誇る。

2016年よりエルメスのパートナーライダー。馬術一家の出身で、現在はスペイン・バルセロナを拠点に活動。

2023年よりエルメスのパートナーライダー。FEI世界ランキングでは常に上位で、圧倒的な強さを誇る。

※2024年2月14日現在の年齢及びランキング。FEI = 国際馬術連盟

馬と人をつなぐ鞍

馬とライダーが信頼関係を結ぶためにも、馬具の品質はとても大切です。人馬一体を目指すエルメスの鞍も、ライダーの意見や鞍職人の技が丁寧に詰め込まれ、馬に負担をかけずに乗りやすく、馬にとってはより快適なものへと進化を遂げています。エルメスは今でも、鞍をはじめ、腹帯、あぶみ革、頭絡、手綱といった馬具や、厩舎で使うブラシや鉄爪(てっぴ)、寝肢巻などの道具類、ライダーのためのウェアなどをつくり続けています。

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