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‘ボタニカル’ コラボレーション 東信 × ケイティー・スコット

フラワーアーティストの東信さんはどのような気持ちで花を束ねたのでしょう?

その花束を受け取ったイラストレーターのケイティー・スコットさんはイラストでどう表現したのでしょうか? ふたりがコラボレーションしつくってくれた作品の線画に着彩を楽しめるコンテンツもご用意しました。

さまざまな国の
異なる環境で育った
花を束ねる。

東さんはリアルの花を束ねてひとつの作品をつくりました。さまざまな国から、気候の異なる環境で育った多種多様な花を集めていて、今回であれば、暖かい国からはストレリチアやクロコスミアを、寒い国からはオニユリやポピーといった種類を選び、ひとつの地球、自然そのものをつくるようなイメージで、この花束を完成させたのです。
「咲く季節も植生も異なりますので、本来なら決して隣り合うことはないような、異なる質感や形状を組み合わせているのがポイントです。そうすることで、一本一本のオリジナリティが際立ち、動きが出てくるんです」

そして、この花束をケイティーさんがイラスト化。普通だったら決して見えないような花の内面、この花で伝えたかった意味まで表現してくれました。 「『生きている!』とか、『動き出す!』とか、僕は花を使って、リアルな生命力を表現するように心がけているのですが、ケイティーの絵にもいつも同じように命を感じることができるんです。そういったところも作品を観た方たちに感じ取っていただけたらうれしいですし、見方によっていろいろな印象になってくれるといいなとも思います」

花への探究心から
新しい命が吹き込まれる。

さまざまな地域の花を使っているだけでなく、その形もとても多様な東さんの花束をイラストで描いたケイティーさん。花を曲げたり、ひねりを加えたり、サイズを変えてみたりと、好奇心や探究心といったファンタジーの要素を取り入れて、このイラストの線画を完成させました。

「東さんはすでにそれを生きた花でやっていらっしゃるのだと思いますけどね。彩色のファーストバージョンでは、東さんのイメージを忠実に再現したかったので、オレンジやイエロー、グリーンといった色合いは一緒です。セカンドバージョンでは、想像力を爆発させて、また違った命を吹き込んでみました」

花を束ね、花を描く。
ふたりのコラボレーションの
完成形。

今回は、3つのステージの制作プロセスがありました。まず、花そのものがアートとして存在して、そこに東さんが手を加えて花束とし、最後にケイティーさんがイラストにしてさらに手を加えることで、とても見応えのある作品となりました。

この作品をみなさんに着彩していただくのは新しいコラボレーターをもうひとり加えるようなものです。ケイティーさんはまずは東さんの作品同様、オレンジ色からカラーリングをしていきました。その次はもっとファンタジー要素たっぷりに、現実にはあり得ない色で塗りました。ですので、みなさんもリアルにするのか、想像力を爆発させるのかは自由です。線からはみ出さないようにと思っている方も多いと思いますが、どんどんはみ出してください。そのほうが、筆使いが見えますし、生き生きとしたエネルギーも伝わってきます。ケイティーさんは上品に線に沿って塗っていますが、どちらのスタイルも好きとのことでした。一方で東さんも、ケイティさんと同じように、生き物である花を生き生きと描こうとすることには、そこに命が宿るというか命を込めるみたいなところもあると考えます。花が本当に生きているような表現にぜひチャレンジしてみてください。

ENJOY YOUR
COLOURING

あなただけの花束をつくりましょう。

ぬり絵

ぬり絵をダウンロードしてプリントしたり、タブレットのお絵描きアプリで、自由に楽しみましょう。 オリジナルのカラーを、写真に撮ってシェアしましょう。 #ランタンエルメス

Azuma Makoto

東信

フラワーアーティスト。南青山にオートクチュールの花店『ジャルダン・デ・フルール』を構える。海外を中心に個展を開催するほか、実験的植物集団「東信, 花樹研究所(AMKK)」を立ち上げ活動。これまで銀座メゾンエルメスやエルメスのイベント、また銀座メゾンのウィンドウディスプレイでも植物をテーマにした展示を手掛けている。

Katie Scott

ケイティー・スコット

ロンドン拠点のイラストレーター。手描きの線描画やデジタル水彩画などの作品があり、植物の要素や解剖学からインスピレーションを得ている。植物学者とのコラボレーションで植物図鑑も制作。エルメスのカレやテキスタイルでも植物を表現したデザインで知られる。

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